みなさんご存じの通り、山ガール、森ガール、岩ガール?(これはまだないか)が巷にあふれだし、
”山スカ”もいよいよ、今年は涸沢だけでなく、剱岳にも見られはじめたという噂も・・・・・・。
一時、”山スカ”賛否の熱い議論がネットで展開されていましたが、いまはどこにいってしまったのでしょうか?
カニ縦バイ、横バイを華麗に山ガールが行き来していることを思えば、
本人の安全に関しては、各自自己責任でということに落ち着いた、ということなのかもしれません。
なので、いまさらこの話を蒸し返すのもなんなんですが、
当時、誰も触れることのなかった(触れられなかった?)、
「”山スカ”の危険性」について山岳ガイドとして・・・・ではなく、いち男性として
書いてみたいと思います。
まず前提として、個人的には、”山ガール”、”山スカ”大賛成派です。
山が華やかになるし、活気にあふれ、それにつられた男性達(私もか!)が、山に来るという図式生まれます。
まあ、”山スカ”を穿くことで足元が見えなくなり、鎖場、ハシゴ場で転落の可能性があることは否めませんが、
これは本人が一番わかっていること。人一倍注意すればいいのです。
雨具を着るときは、”山スカ”を脱げばいいこと。
足が上げにくければ小股で登ればいいこと。
問題なのは周囲にいる男性達なのです。
”山スカ”の丈って短いじゃないですか、これがくせもの。
いわゆるミニスカートってやつですね。
”山スカ”の下には必ずサポートタイツがあり、どんなに強風で”山スカ”がめくれ上がろうが、
見えないものは見えないのです。
わかっています、そんなこと!
しかし、しかしですよ、男には悲しい性(さが)があるのです。
女性達には分ろうはずもない、見えそうで見えないという、男性の本能をくすぐるこの遺伝子が!
いや、もちろん理性も働きます、当然。
働くけれども・・・・、急な登りで見上げて、横目でちらり、なんてことよくあることです。
まじまじ見てたら、「何!このスケベおやじ?」と言われないまでも、
痛い視線が投げかけられることは必至でしょう。
だから、顔はそむけているけれども、一瞬視線は”山スカ”をとらえることになるのです。
(そんな時、目があったりしようものなら、きっとその後口もきいてもらえないかも)
したがって、男女が入り混じり和気あいあいと山登りを行おうとすれば
(そして今後さらに”山スカ”が普及すれば)、男性にとって煩悩を排除した崇高な世界に”山登り”はなっていくのです。
めでたし、めでたし~。
って、そんな聖人になれない、平均的な凡人の私は、やはりちらっと見てしまう。
それが、なんでもない平坦な道であれば問題ありません。
万が一、それが北アルプスの、しかも急な岩場だったり、鎖場だったりした場合はどうでしょうか?
ふと視線をそらした瞬間、足元を踏み外し・・・・・・なんて事があるかもしれません。
「そんな危険な場所で、わき見なんかしないでしょっ!」
と思ったみなさん、昔話題になった「マーフィーの法則」を思い出してください(古いなあ・・・・)。
- "If it can happen, it will happen."
ということ。
”山スカ”とは関係なく、誰も岩場で転落するなんて考えて歩いてないのに、転落事故は無くなりません。
そこへさらに、危険因子(男性のみですが)が加われば、転落の確率はぐっと高くなるでしょう。
で、結論ととして何が言いたいかというと、
やっぱり”山スカ”反対!
・・・・・・・・・・・・・・・・・ということではなくて、
「”山ガール”のみなさん!もし山で、下からの視線を感じでも、気にしないでくださいね。」
男性達に罪はありません。理性を上回る本能がそうさせているのです。
だから、明らかにそう感じても
「いや~ん、まいっちんぐ!」(これもまた古い!)っと言って軽くかわしてやってください。
「あ~スッキリした!」
今まで悶々としてましたが、
これでやっと、堂々と”山ガール”が見られる・・・・・・・・・・・・・・えっ、違う?