GWの人ごみを避けて、静寂の漂う穂高・涸沢に
「北穂・東稜」「前穂・北尾根」を目指して行ってきました。
10日の初日は、上高地から涸沢まで
青空の下出発し
親子の猿や
カエルの出迎えを受け
次第に雲行きが怪しくなり、雨が降り出す直前に涸沢ヒュッテに到着!
翌日11日は、厚い雲が涸沢を覆い、
朝から雨、午前中はもしかしたら多少雨が弱かったので
淡い期待を持ちつつ様子を見ていましたが、
どんどん雨脚は強まり、一日停滞となってしまいました。
最終日、みんなの思いが点に届いたのか、直前の予報とは裏腹に星空が広がり
いざ「前穂・北尾根」に出発
朝日を浴びる前穂高岳
5・6のコルにて(左奥は槍ヶ岳)
寒気が入ってきていたた稜線場は五月とは思えないほどの冷え込みで、
ハイドレーションのチューブは凍りつき、じっとしていると手足の感覚もなくなるくらい。
そして、一行は前穂を目指し・・・・・
4峰を望む(5峰付近から)
4峰の登攀
4峰頂上
しかし、3.4のコルに着いた途端、奥穂から厚い雲が現れ、
あっと言う間にガスに包まれ軽い吹雪状態に。
山頂は目の前でしたが、3峰の核心で凍えることはあまりに危険なので、
やむなくの下山を決め、奥又白側に下ることにしました。
下は晴れ間ですが、前穂山頂はガスの中・・・・・
雪の松高ルンゼを下り、パノラマコースの分岐へ
もう安心。
最後は予報通り、下の天気も悪くなり明神では雪
なにはともあれ、お疲れさまでした。
今回は可能な限り、登頂の可能性を探りましたが、
結局悪天に阻まれ「北穂・東稜」も「前穂・北尾根」も登ることができず、
皆さんには物足りなさを残してしまったかと思います。
「やま工房」では、”楽しく”、そして”安全”な山行を心がけています。
雨や雪の中のクライミングも可能ですが(これはこれで意味のあるものですが・・・)、
苦痛に耐えてただルートをトレースしたというよりは、
やはり楽しく快適、そして無事に、山から帰ってくることが、長く山を続ける秘訣だと思っています。
そんな山になるよう、質の高いガイディングできるよう、これからも努力していきたいと思います。
<おまけ>
「昨日目の当たりにした感動・・・・”若さという強さ”」
家に帰る途中、信号待ちで停まっていたところ・・・・・・。
女子高生の自転車が、同じように信号待ちで停車していた車の間から
(交差点でないところを横断するために)、ふらふらっと飛び出してきました。
すると対向車線から、そこそこのスピードがでている新聞配達と思われるバイクがやってきた、と思った瞬間!!
「ガッシャーン!」
出会いがしらに、車両どうしがぶつかり両人とも転倒。
前輪の左からバイクがぶつかったその女子高生は、もんどり打ちながら回転し路面に投げ出されました。
「うわ~、やっちゃった・・・・・・大変だ!」
と信号待ちの間、救急車を呼ぶため携帯を握りしめ、その光景を見守っていると、
かなりの勢いで地面に投げ出されたと思われる、その女子高生は
パッと立ちあがり、自分の非を認めるがごとく(もしくはパニクッて?)、
あわてて相手のバイクの運転手に謝り始めました・・・・。
「えっ、えっ、えっ、あんな激しく激突したのに、大丈夫なの???」
その一部始終を見ていた、私がパニクッってしまいましたが、
その後女子高生とバイクの運転手は、しばらく話した後、
お互いにその場を立ち去っていってしまいました。
まるで何事もなかったかのように、
また自転車で走りだしたその女子高生の後ろ姿を見ながら、
壊れることなく走り出すことができた自転車の頑丈さも、さることながら、
あのかなり激しくバイクと激突した事故で、
ひざこぞうに擦り傷ひとつ負うことなく、
無事で(???)あった女子高生のタフネスさ、
「若さという強さ」にいたく感動し帰宅したのでした。
めでたしめでたし・・・・・・・・・・・・か?